40代を過ぎると、皮脂中の過酸化脂質が増加し、脂肪酸組成が変化します。
この脂肪酸 が酸化や皮膚常在菌によって分解されると、
特有の体臭成分で あるノネナールが、
特に体の中心線に沿って発生します。
20~30代の人の体臭からは、
ほとんど検出されない ノネナールこそが加齢臭の正体なのです。
それから50代になったら別の臭いにも注意が必要です。
お年寄りには特有の臭いがあり、「老人臭」などと呼ばれています。
これは50歳頃から誰にでも発する臭いで、
この臭いが時に家族や周囲の人に不快感を与えることがあります。
「老人臭」は必ずしも不潔だからではなく、
その原因は「加齢臭」の原因と同じ、体内で発生する活性酸素のために
過酸化脂質が増え、それが脂肪酸を酸化するために
飽和脂肪酸が形成されないためだといわれています。
つまり飽和脂肪酸は消臭作用があるのです。
従って、飽和脂肪酸が上手く作られないと、タンパク質やアミノ酸、
尿素、アンモニア、インドール等から発生する臭い物質を消臭出来にくくなります。
しかし、体臭を余り気にしすぎますと、そのことがストレスとなり活性酸素が発生し、
過酸化脂質が増加して加齢臭も強くなります。
肝臓や腎臓の病気による汗臭さのために体臭が強くなったり、
虫歯、歯周病、歯肉炎などの細菌による口臭、
腸の機能低下による腸内タンパク質やアミノ酸が分解されて
発生するアンモニア等が原因となる口臭も不快臭を起こしたりすることがあります。
そういうわけで、「体臭」をあまり気にしすぎない事も実は大切なのです。